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ビューティフルレイン 第9話 [豊川さん]

ビューティフルレイン 第9話

美雨が沼津に行き、圭介は一人食卓に向かい
納豆をかき混ぜていると、美雨が帰って来る。
わけがわからないながらも一緒に、朝ご飯を食べていると
美雨が「父ちゃんのそばにでっかい蜘蛛がいる!」と言って
怖がる圭介。
そこで目が覚める。夢だった。

一方、沼津に行った美雨は、祖父母と一緒にパンで朝食を
食べていた。
パンに自分でバターを塗って、祖父母に「上手ねぇ」と
褒められながら美雨は
「お米を食べると元気が出る。納豆を食べると人間が
粘り強くなる。根性がつくんだよ。」
「じゃ、パン食べてる人は根性が無いの?」
「しょうゆうこと」という圭介とのやり取りを思い出していた。
「ねぇ、おばあちゃん、朝ご飯食べたら、うーちゃん(うさぎ)にも
ご飯あげてもいい?」
「もっちろん。」
「おぉ、それなら、うーちゃんの大好物のアレを
あげるといい」と言う、おじいちゃんの指す方に行くと
人参が!
「偉いね、うーちゃんは。美雨は人参苦手なんだよ」と言いながら
人参を食べたうーちゃんを抱っこする美雨。

一人食卓に向かい、カボチャを食べる圭介。
美雨の茶碗を見て、美雨を思い出す。
掃除をしても洗濯をしていても、思い出すのは
美雨の事ばかり。
朝顔に水をやりながら「元気に育ってくれよ」とつぶやく。
薬を飲み、今日の予定を手帳で確認し、美雨の置いて行った
四つ葉のクローバーを眺めると、顔を叩いて気合を入れる。

中村産業では皆が圭介を心配している。
「落ち込んでる?」と明生。
社長が「そりゃそうだよ。8年間も、ず~っと一緒に居た
美雨ちゃんと離れ離れになっちまったんだから」
「だけど、それは圭さん自身が決めたことだぜ」と宗さん。
「いくら自分で決めたって、実際そうなったら
落ち込むわよ~」と千恵子。
「まぁ、それはそうっすね。」と明生。
「だから・・・なぁ、皆、わかってるな?」と社長。
「え?何がですか?」と明生。
「わかるだろう?」
「すいません、全然わかんないっす」
「わかれよ~!」と明生の頭をはたく宗さん。
「圭さんはガックリ落ち込んで、ショボーンと
ここにやって来る。そしたら皆で・・・」と社長が
話しているところに「おはようっす」と圭介が入ってくる。
皆、口々に「おぉ、おはよう」
「誰かと思ったら、圭さんか。おはよう」と口々に声をかける。
明生が圭介の顔をまじまじと見るので
圭介が「俺の顔に何かついてる?」と言うと
明生が「そんな落ち込んでいるようには見えないす」と言ったので
慌てて社長が「皆で景気が落ち込んじゃって、困ったもんだなぁって。」
「そうそう。景気が落ち込んじゃってねぇ。」と千恵子。
そんな空気を読まず、明生が更に「あ!美雨ちゃんから電話とか
ありました?」とのん気に言うので、宗さんが慌てて
明生の腕を引っ張り、耳元で「ばか!余計なことを言うな」と諭す。
そんな様子を見た圭介は「あの~、皆さん、俺のことを心配して
くれるのは、ありがたいんですけど、俺、大丈夫ですから。
じゃ、先、工場行ってます。」と言って出て行く。
それを聞いて「さっすが圭さん!俺なんか彼女が三日間、居ないだけで
ズドーンと落ち込んじゃいますもん」と明生が言うと
社長は「本音はつらいんだ。圭さんも。」と言い
千恵子も「それを隠して普段通り明るく振舞ってんのよ~。」
「とにかくしばらくみんなで圭さん、気遣ってやろう」と話すのだった。

工場で圭介が仕事をしていると、宗さんが
「圭さん、今度の休みに俺と夢、買いに行かないか?」と誘う。
「夢を買う?」
「競馬だよ!ロマンだよ。てめぇの信じた馬が1等でゴールする時の
感動は、その馬を信じたやつしかわかんねぇんだよ!」と言うと
明生が「圭さんを悪の道に誘わないで下さい!」と言い
「何が?悪の道だと?」と言う宗さんに「給料をほっとんど競馬に
つぎ込んで、給料日前は、いっつもピーピーピーピー。
地獄見てんじゃないっすか!」と返す明生。
「地獄から夢見てんだよ!男のロマンだよ!」という宗さんに
明生は「圭さん、競馬なんかより、俺と海、行きましょう!」と誘う。
宗さんが、それを聞いて「男二人、海行って何すんだよ!」と言うと
明生は「走るんすよ!夕日に向かって!でもって、海に向かって叫ぶ!
バカヤローって!」と言う。
宗さんは「バカヤロウはお前だよ!」と明生に言うと
「圭さん、競馬か、海でバカヤローか、どっち選ぶ?」
「海っすよね?」「男のロマンだよね?」
「どっちも、お気持ちだけ受け取っておきます。」と答えて去る圭介。
「バカヤロ-、今週は俺で良かったんだよ」と明生に言う宗さん。

台所では千恵子が洗い物をしながら
「圭さんも心配だけど、美雨ちゃんは、もっと心配だよね?」と言い
「そうだなぁ。」と答える富美夫。
「夏休みの間だけって思ってるうちはいいけど、この先ずっと
帰って来れないって知ったら美雨ちゃん、どうなっちゃうんだろう?」と
千恵子が言うとアカネが「それは、圭さんが美雨ちゃんの将来を考えて
決めたことなんだから。今は、つらくても、将来きっと良かったって
思えるよ。」言うと、富美夫も「まぁ、圭さんも、ちゃんと考えて
決めた事だから」と言う。それでも千恵子が「本当に、このままで
いいのかしらねぇ?」と言うので
アカネが「お母さん、圭さんに余計なこと、言わないのよ。」と
釘を刺すと富美夫も「そうそう。今更お前、惑わすようなこと
言うんじゃねぇぞ」と諭すと、千恵子は
「美雨ちゃん、どうしてるかな?」と言うのだった。

美雨は、ポーチに貼った父ちゃんと一緒のプリクラを見ながら
うーちゃんに「うーちゃんの父ちゃんは、どこにいるの?会えなくて
寂しくない?」と言うと、小さくため息をついていた。

圭介が一人でいるのを見た、千恵子は近寄って来ると
「圭さん、後悔してない?美雨ちゃんを預けちゃったこと?」と聞く。
圭介は穏やかに「はい」と答えるが「だけど、美雨ちゃんは、まだ
ホントのこと、ずっと離れ離れで暮らすってこと
知らないんでしょ?考え直すなら今のうちなんじゃない?」と言い
富美夫が「圭さん」と探しているのを聞いて
「あたしで良かったら相談に乗るからね。」
と言い足早に去って行った。

富美夫は圭介を見付けると、千恵子の事を気にして
「なんだって?」と聞くが圭介が「いえ、別に」と言ったので
それ以上は聞かず「今夜、はーちゃんの店に行こう」と誘う。
「おぉ、いいっすね」と通りかかった明生と宗さんが言うので
富美夫は「誰がお前ら誘ったよ?俺は圭さんと二人で行くんだよ!」
ときっぱり言い「おめえらと一緒に行くと必ず話が脱線するんだから。
俺はな、学習したんだ。な、圭さん!」と話すのだった。

夕食の時間、「頂きま~す」と元気に言って箸を持つも
嫌いな人参を見て、ちょっと箸が止まる美雨。
それを見たおばあちゃんが「美雨ちゃん、人参が嫌いだったら
無理して食べなくてもいいからね」と言うので
「ホント?」と嬉しそうな顔をする美雨だったが
父ちゃんに「人参もしいたけも好き嫌いしないで、ちゃんと
食べるんだぞ」と言われたことを思い浮かべ「でも大丈夫」と
言うと、人参を食べる。
それを見た祖父母は大げさに「わぁ~!偉い偉い!」と拍手して
褒めてくれる。

はるこの店に行った、社長と圭介。
圭介が「すみません、色々。」と言うと
社長は「ん?何が?」
「いや。俺と美雨の事で皆に気を遣ってもらっちゃって。」
「うちみたいな小さな町工場はな、一人は みんなの為に
みんなは一人の為にだ。」という富美夫。
「俺は圭さんがよく決心したと思ってるよ。とんでもねぇ病気に
かかっちまった、圭さんの苦しみは想像出来ねぇけど
娘と別れなきゃならない父親の苦しみは、俺にも少しはわかる。
思い出すなぁ。アカネを嫁に出した時。あん時は正直辛かった。
誰にも言えなかったけどな。」と鼻をすすりながら話す富美夫に
圭介が「そんなに辛いんですか?娘を嫁に出すって。」と言うと
「くぅぅ~、つらいぞぉ」と思い出しても、こみ上げる辛さに
耐えかねるといった様子で話す富美夫に
圭介は「俺も美雨を育てていて、いつかは、そんな日が
来るのかな?って、なんとなく思うことはありましたけど・・。」
「まぁ、どの親子も一生一緒に居られるわけじゃねぇけどな。
特に女の子は、いつかは花嫁として送り出してやらなきゃ
いけないわけだし。そのいつかが少々早まったってことだよ。
圭さんも。な?」
「そうですね。はい。」
「大丈夫だよ。女は、みんな逞しいから。元気に
やっていくって。いつか美雨ちゃんも圭さんの気持ち
わかってくれる時が来る。どんなに離れて暮らしてたって
親子は死ぬまで親子なんだから。」と話す社長。

「こんばんは」と小太郎が二人のところへやって来る。
「母ちゃんが、今日は、こっちでご飯食えって言うから。
美雨、沼津のおばあちゃん家に行ってるんでしょ?
家で一人ぼっちで寂しいから飲みに来たな?」と言う小太郎に
「よくわかったな。さっきまでビ-ビー泣いてたよ」と笑う圭介。
すると小太郎は「ガキですね~」と大人びたことを言って
笑わせるのだった。
そこへ春子が来て「いいなぁ。うちも小太郎が一週間くらい
どっか行ってくれないかなぁ?」と言うと小太郎が
「おいおい。それ、本気で言ってるのか?」と聞き
春子が「もちろん、本気だよ」と答えると
「母ちゃん、短い付き合いだったけど、あばよ」と言って
席を立った。春子も「あばよ。気を付けてね。行ってらっしゃ~い!」
と送り出すので、小太郎は「おいおい、止めてくれよ~!」
と言いながら戻って来た。
春子は笑いながら「あっはっは。ごめん、ごめん。ご飯、食べよ」と
小太郎を抱き上げると圭介たちに「おじゃましました。ごゆっくり」と
挨拶して、奥に入って行った。

社長に「どうだ?一杯だけ」と勧められ「じゃあ一杯だけ」と
お酒を口にする圭介。なんともほろ苦い表情の圭介。

ロンドン橋を歌いながら、あや取りで橋を作って
祖父母に見せる美雨。
おやすみなさいをして、部屋に戻ると、うーちゃんに
「橋、父ちゃんが教えてくれたんだよ」と言い、もう一度
あや取りで橋を作りながら、だんだん寂しそうな表情になる美雨。
ベッドに入っても、あや取りを握ったまま、父ちゃんを
思い出している美雨。

その頃、美雨の部屋で圭介もロンドン橋を口ずさみながら
美雨の事を思い出していた。
新しいメモ帳に穴を開け、あやとりの赤い紐を通して
首に下げられるようにしていた。

病院で検査を受けている圭介。
ひとつ前の事が思い出せない。
「病気が進んじゃってるってことですか?」
「残念ながら、その可能性が高いと思います。」
「今の感じで行くと、その~、大体いつ頃、自分や家族の事を
わからなくなったりするんですか?これから、美雨に
何をしてやれるのか、それを考えるために、どうしても
知りたいんです。」
「現状から推測すると、おそらく5年ぐらいでしょう。
もちろん病気の進行速度も個人差がありますし、それ以上
遅くなることも考えられますが。美雨ちゃんの将来の為にも
今から色々と準備をしておいた方がいいかもしれません。」
と古賀は話すのだった。

病院からの帰り道、橋のところで考え込む圭介。
そこへ健太と菜子が通りかかる。
「この間は自転車、借りちゃって悪かったな」と健太に言うと
「でも、もうダメですよ」
「わかってるよ」と答える圭介。
菜子が近寄って来て
「美雨ちゃん、まだおばあちゃん家ですか?帰ってきたら
バレエの発表会の写真、見に来てって言っておいて下さい。」と言う。
「わかった。伝えておくよ」と答える圭介。

中村産業で、お昼を食べている、宗さんと明生。
宗さんが食べ終えて席を立ってしまうと、明生に千恵子が
「ねぇ、ホントに、このままでいいと思う?」と尋ねる。
「うん。結構うまいですよ。親子丼。」
「バカ。圭さんと美雨ちゃんの話。お父さんもアカネも
これでいいんだって言ってるんだけど、あたしはそうは思わないの。
どんな理由があったって、親と子が別々に暮らした方がいいなんて
間違ってると思わない?」
「ん~でも、圭さんは・・」
「無理してんのよ~。顔で笑って心で泣いて。」
「顔で笑って?心で泣く?」と?な様子の明生。
「自分の事だと思ってごらん?一番大事な人と、ず~っと
会えなかったら、どうなる?」
「生きていけないっす」
「圭さんも、もう一度、美雨ちゃんの顔見たら、考え直すと
思うんだけどなぁ」という千恵子の言葉に何かを考えている明生。

夜、ベランダに出て、美雨の朝顔のつぼみを触っていると
「朝にならないと咲かないんだよ」と、向かいの母屋の
ベランダからアカネの声がした。
「知ってるよ。それくらい。」
「だよね。・・・きれいだね。意外に。東京の夜空も。」と
タバコを吸いながら言うアカネに
「一本くれよ。タバコ」
「いいの?」
「いいから」
「じゃ、はい」と投げてよこすアカネ。
「吸わないの?」
「匂いだけ。」と言って匂いを嗅ぐと、投げて返す圭介。
「一人で眠れる?」
「馬鹿言ってんじゃないよ。子どもじゃねぇんだから」
「おやすみ」
「おやすみ」
部屋に戻るアカネ。
まだベランダに居る圭介。

うーちゃんに人参をあげながら「たくさん食べて大きくなってね。
美雨の父ちゃんはね、すごく背が高くて力持ちなんだよ。
いつも納豆を食べると根性がつくんだって言ってるの。」
「美雨ちゃん、ご飯ですよ」
「はーい」
洋食が並ぶ食卓を見て美雨は「納豆食べたい」と言う。
「納豆?」「パンに納豆か?」
「知らないの?納豆食べると、粘り強くなって
根性がつくんだよ。」と話す美雨。
顔を見合わせて、驚く祖父母。

建物から出て来た明生と圭介。
「よし。休日出勤、ご苦労さん」と圭介が言うと
「ありがとうございまっす。圭さん!」
「あ?どうした?相変わらずバカか?」
明生は「無理してんのよ。顔で笑って、心で泣いて」と言う
千恵子の言葉を思い出し「よし!」と力強く言う。
「なんだ?明生。よし!って?」と訳の分からない圭介に
車に乗り込んだ明生は「圭さん、ちょっと付き合って
欲しいとこ、あるんすけど。」
「どこ?」「海っす」「は?」
「言ったじゃないすか!今度ドライブ行きましょって。」
「やだよ。俺」「一回海見たら、気分も変わりますって。」
「勘弁してよ」「あ、着いたら起こしますんで、あ、それまで
寝てていいっすよ。」「俺、走らないよ。夕日に向かって。」
「大丈夫っすよ。俺が圭さんの分まで、走って叫びますから!
出発進行!」とハイテンションな明生。タオルをかぶり
寝てしまう圭介。
「圭さん、着きましたよ」「どこの海だよ」
「沼津です」「沼津って、お前!」「圭さん、もう一度
美雨ちゃんに会って下さい。そのために、はるばる沼津まで
来たんですから。」「じゃ、お前、最初っから・・・」
明生は、あらかじめ千恵子に、美雨へ暑中見舞いを出したいから
沼津のおばあちゃん家の住所を教えてくれと言って
沼津の住所を聞いていたのだ。
「いくら俺が馬鹿でも、圭さんの気持ちはわかります。
圭さん、顔で笑って心で泣いてるんでしょ?」
思わず明生の胸ぐらを掴み「何言ってんだよ!お前」と怒る圭介。
「とにかく一目見るだけでも。何だったら美雨ちゃんを そのまま
さらって来て下さい。昔から逃げるのだけは得意だったんで。」と
笑う明生。
一人、上原家の前に立つ圭介。
庭から美雨の声がする。
そっと覗くと、美雨が祖父母と遊んでいる。
楽しそうな美雨。
涙ぐむ圭介。
美雨のあやとりの紐と同じ自分のメモ帳を首に下げる紐を握り
戻る圭介。
「会えました?」「うん」「どうでした?」「元気だったよ」
「いいんすか?一緒に連れて帰らなくて?」「余計な気を遣わなくても
いいんだよ。」「だけど・・・」
「明生、ありがとな。・・・早く車出せ」
「はい」笑顔で車を出す明生。

一人の家に戻ると、食卓にラップをかけた、肉じゃがや
きんぴら、かぼちゃの煮物などのおかずが並べてあり
千恵子の手紙が。
「鍵、かかってなかったから、勝手に入っちゃった。
一人でも鍵はかけなきゃだめよ。
掃除も洗濯もしてあったから、ご飯だけ作っときました。
お昼もアタシの手料理だから飽きちゃってるかも
しれないけど、よかったら食べて下さい。

一人で頑張ろうとしないでね。
いつでも甘えて下さいね。
                     千恵子」
優しく温かい手紙に涙ぐむ圭介。

その後、沼津に電話する圭介。
父ちゃんからの電話と聞いて、嫌いな人参をパクッと食べると
電話に出る美雨。
「美雨、元気にしてるか?」
「うん、元気。今日ね、おじいちゃんとおばあちゃんと
パターゴルフやったんだよ♪」
「そうか。良かったな。おじいちゃん、おばあちゃんの言うこと
聞いて、ちゃんといい子にしてるのか?」
「うん。うさぎのうーちゃんとも仲良くなったの。お父ちゃんが
沼津に来たら紹介するね~!」
「おう。楽しみにしてるよ」
「父ちゃんは?病気、少し良くなった?」
涙ぐみそうになりながらも、美雨の置いて行った
四つ葉のクローバーを眺めて「うん、頑張ってるよ」
「美雨が居ないからって、タバコ吸ったりしてないでしょうね?」
「してないよ~。」
「お薬は?ちゃんと飲んでる?」
「飲んでます」
「うふふふ。あと一週間で夏休みが終わるから、会えるのを楽しみに
してます♪」と言う美雨は満面の笑みだった。
「父ちゃんもだ」と答える圭介。

ベランダに出て、切ない表情で
朝顔と月を眺める圭介。

美雨も沼津で、うーちゃんを抱っこしながら、月を眺めていた。

美雨に手紙を書く圭介。
「美雨へ。
久しぶりに電話で元気な美雨の声を聞いて、父ちゃんは
とても安心しました。初めて美雨と離れて暮らしてみて
改めて思ったんだけど、やっぱり美雨は父ちゃんの宝物です。
世界で一番大事な宝物です。だからたとえ離れて暮らしていても
父ちゃんは、いつも美雨の事を思ってます。
夏休みの最後の日、沼津に迎えに行きます。その時に美雨に
大事なお話があります。聞いて下さいね。
大好きな美雨へ 父ちゃんより」

カレンダーに×を書いて、夏休みが終わり圭介に会えるのを
楽しみに眠りにつく美雨。
「父ちゃん、おやすみ」

朝、朝顔が咲いている。
在学証明書、転出証明書など、美雨の転校に必要な書類を
まとめて封筒に入れ、美雨へ宛てた手紙も、美雨へと書いた
かわいい封筒に入れて、同封する圭介。

中村産業では、皆が明生から圭介を沼津に連れて行ったことを聞き
「なんでそんな余計なことをしたんだよ!会えば余計に
つらくなるじゃねぇか!せっかく二人の将来のために、離れて
暮らそうって決心固めたのに」と責める社長と宗さん。
「将来っていうのは、今の続きでしょ?今が楽しくなければ
明るい将来なんて、やってこないじゃない。」と千恵子は言う。
「何が言いてぇんだ?」と社長が聞くと
「いや。ハッキリ言って私は、圭さんと美雨ちゃんは
もう一度、一緒に暮らすべきだと思う。どんなことがあっても
親と子は離れるべきじゃない。一緒に暮らすべきなのよ。」
「やがて美雨ちゃんの面倒を見れなくなった時のために
美雨ちゃんの安全のために、考えに考え抜いて、圭さんは
決めたんだぞ!」と社長が言うと
「だから、もう一回、考え直した方がいいって言ってるの!」
「俺もそう思います。」と明生。
「バカは黙ってろ!」と宗さん。
「だったらハッキリ言うよ。俺だって本当は、圭さんと
美雨ちゃんは一緒に暮らした方がいいと思ってるよ!
圭さんの為にも美雨ちゃんの為にもな。だけど、圭さん家のことは
圭さんが決めるんだよ!俺たちがとやかく口を出すことじゃ
ないんだよ!」「アタシは圭さんたちの事、他人だと
思ってないもん。圭さんの事も美雨ちゃんの事も家族同然だと
思ってるもん。お父さんだって、そう言ってたじゃない!」
「それとこれとは話が違うだろ。え?俺たちがいくら心配したって
最後に、どうするか決めるのは圭さんなんだよ!」と社長が言えば
宗さんも「責任持てないでしょ?俺らは」と言うと
千恵子は「持てるよ!」「なに?」「万が一、圭さんが美雨ちゃんの
面倒を見れなくなった時は、アタシが責任を持って面倒みる!
アタシが頑張る!」ときっぱり言う千恵子。
「あたしも同じこと言った」と、それまで黙って聞いていた
アカネも話し出す。
「3年前、あたしもお母さんと同じこと言ったの。病気の
お義母さんを施設に預けようかって話になった時、あたしが
頑張るからって。だけど、その結果、あたし自身もボロボロになって
お義母さんを事故に合わせてしまったの。」
「大丈夫だよ。アタシは。どんなことがあったって絶対、美雨ちゃんを
守ってみせるから。」と千恵子が言うと、アカネは続けて
「あたしだって、圭さんと美雨ちゃんには一緒に暮らしてもらいたい!
だけど、何度も言ってるでしょ。気持ちだけじゃ、どうにも
ならないことがあるって。」
涙ぐみながら、外で聞いている圭介。
「アカネさんのお姑さんと圭さんは、病気の名前は
同じかもしれないけど、全然違うかもしんないじゃないっすか!」
「何が言いてぇんだ?お前は?」と宗さんが言うと
「だって美雨ちゃんは圭さんの実の娘だし、人それぞれ色んな親子が
いるんじゃないっすか?俺バカだから難しい話、よくわかんねぇけど
大切な人と一緒に居たいと思うのは、そんなの当り前じゃないっすか!
俺らが支えてあげることで、圭さんと美雨ちゃんが離れ離れにならなくて
済むなら、俺、頑張りますから!」と言う明生。
「すみません、今ちょっと言い過ぎました」とアカネに謝る明生。
アカネは部屋を出て行く。
圭介は、外で黙って頭を下げる。


美雨の部屋におばあちゃんがやって来て美雨に
「父ちゃんから、お手紙よ」と渡してくれた。
美雨は、さっそく手紙を読む。
美雨が宝物だと書いた手紙に笑みがこぼれる美雨。
最後の「お話があります」というところで
「お話?」と少し考える様子の美雨。

******************************

周りの皆が、それぞれにとても真剣に、圭介と美雨のことを

思ってくれているのが、よくわかる回でした。

千恵子さんの大きな愛を感じましたね。

社長も一緒に頑張ろうと言ってくれた時と同じく

すごくわかってくれている。

大事なところで、圭介の決めたことを一番に考えてくれようとしているのは

さすがですよね。

一方、おじいちゃん、おばあちゃんは美雨に

とっても優しくしてくれていますが

少し甘すぎる気もしますね。

孫に対してだと、どうしてもそうなってしまうのでしょうか?

きちんと叱ってもらえるのか、も気になりました。


とうとう明日は、美雨に父ちゃんの病気の事を全部打ち明けるようです。

その時、美雨の気持ちは?

父ちゃんは、どうするのか?

目が離せません。


今週もフォトギャラリーより

圭介と美雨の電話のシーンです。
beautifulrain9.jpg


ところで、タグを打っている時、豊川さんを一番に打っているのですが いつもUPすると順番が変わってしまって、中谷さんが一番最初になります。 どうしてなんでしょう?他の記事では、そんなことは無いと思うのですが。
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アルマ

なんか今回は秋生が妙にカッコイイですね(^O^)/
by アルマ (2012-09-01 21:33) 

hatumi30331

今日も・・・・・泣いちゃうかも?^^:
by hatumi30331 (2012-09-02 07:22) 

サンダーソニア

ちょと?な内容があって複線なのでしょうか。
by サンダーソニア (2012-09-02 15:09) 

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